『アベンジャーズ』(The Avengers)は、マーベル・スタジオズ製作、ウォルト・ディズニー・スタジオ配給で公開予定のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画である。2005年4月に告知され、マーベル・コミックの同名のスーパーヒーローチームに基づいてる。本作は、『アイアンマン』(2008年)、『インクレディブル・ハルク』(2008年)、『アイアンマン2』(2010年)、『マイティ・ソー』(2011年)、『キャプテン・アメリカ: ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年)から成るマーベル・スーパーヒーロー映画のクロスオーバー世界であるマーベル・シネマティック・ユニバースに属する作品である。出演は、ロバート・ダウニー・Jr、マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース、クリス・エヴァンス、監督はジョス・ウェドン、脚本はウェドンとザック・ペンである。2012年5月4日に3Dでの公開が予定されている。
キャスト[]
- ロバート・ダウニー・Jr - トニー・スターク / アイアンマン
- 自らが発明したアーマーを使って世界平和を実現しようとする億万長者。ダウニー・Jrは『アイアンマン2』、『アベンジャーズ』を含む4つの作品に出演する契約をマーベル・スタジオズと交わしている。
- マーク・ラファロ - ブルース・バナー / ハルク
- ガンマ線を浴びたことにより、怒りや興奮によって怪物に変身してしまう天才科学者。ラファロはマーベルとエドワード・ノートンの交渉が決裂した後に出演が決まった。またラファロによると、これまでのようなCGIではなく、『アバター』のストップ・アクション、ストップ・モーションキャプチャによって自分自身がハルクを演じるのだという。
- ルー・フェリグノ - ハルクの声
- クリス・ヘムズワース - ソー
- アスガードの雷神。ヘムズワースは複数の映画出演契約を交わしている。ヘムズワースとウェドンが同じ作品に係わるのは The Cabin in the Woods に続いて二度目である。ヘムズワースによると、『マイティ・ソー』での役作りのために多くの鶏肉、魚、ステーキ、卵を摂取しており、「僕の体重はほとんどタンパク質だよ!」とジョークを言っている。
- クリス・エヴァンス - スティーヴ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
- 第二次世界大戦時に新開発された血清によって人間の限界までに肉体を強化された兵士。エヴァンスは3作品のマーベル映画への出演契約を交わしている。
- サミュエル・L・ジャクソン - ニック・フューリー
- 諜報機関S.H.I.E.L.D.の長官。ジャクソンは『マイティ・ソー』、『キャプテン・アメリカ: ザ・ファースト・アベンジャー』などを含む9作品に同キャラクター役での出演契約を交わしている。
- スカーレット・ヨハンソン - ナターシャ・ロマノフ
- 厳しい訓練を受けたS.H.I.E.L.D.のスパイ。ウェドンは、ヨハンソン演じるロマノフが映画における唯一の女性キャラクターというわけはなく、アベンジャーズで唯一の女性メンバーなのであると認めた。
- ジェレミー・レナー - クリント・バートン / ホークアイ
- 「世界で最も偉大な射手」として知られている弓の名人。レナーはこの役は非常に身体的なものであり、身体トレーニングとアーチェリーの練習で出来る限りの準備をしていると述べた。
- コビー・スマルダーズ - マリア・ヒル
- ニック・フューリーと共に緊密に活動するS.H.I.E.L.D.エージェント。未製作となった『ワンダー・ウーマン』の映画でもジョス・ウェドンが一度候補に挙げていたスマルダーズは、モリーナ・バッカリンなどを含む数人の候補の中からこの役に選ばれた。彼女は計9本の映画への出演契約をしている。
この他に、クラーク・グレッグ(フィル・コールソン役)、トム・ヒドルストン(ロキ役)、ステラン・スカルスガルド(エリク・セルヴィグ役)の出演も予定されている。さらにポール・ベタニーも『アイアンマン』と同じくJARVISの声を担当する。
製作[]
企画[]
2005年4月、マーベル・スタジオズCEOのアヴィ・アラドは、メリルリンチの支援の下、パラマウント映画配給で『アベンジャーズ』の映画の自社製作を計画していることを初めて明らかにした。2006年9月、マーベルがウォール街のアナリストにクロスオーバー計画の簡易プレゼンテーションをしたことが確認された。スタジオの計画とは、映画『アベンジャーズ』でキャラクターを合流させる前に観客に慣れ親しんでもらうために、各キャラクターの単独主演映画をそれぞれ公開する事であった。2007年7月、マーベル・スタジオズは『インクレディブル・ハルク』の脚本を書いたザック・ペンを雇い、タイトルを『The Avengers』とすることを発表した。ペンは参加を認めたものの、仕事がすぐに始まると信じていなかったと述べた。
2008年1月、マーベルはキャプテン・アメリカ、アントマン、アベンジャーズなどの映画化企画を進めるため、ストライキをしていた全米脚本家組合と合意した。5月、『アイアンマン』の興行の成功後、マーベルは『アベンジャーズ』の公開日は2011年7月を予定していることを発表した。9月、パラマウントはマーベル製作映画5本を世界配給する契約を交わした。この契約は、2005年に交わした、最大10本のマーベル映画を配給するというものを延長した。10月、『アイアンマン2』でアイアンマンを演じたロバート・ダウニー・Jr、ウォーマシーンを演じたドン・チードルが同役で『アベンジャーズ』に出演し、また同映画の監督のジョン・ファヴローも製作総指揮として参加することが発表された。また10月、マーベル・スタジオズは『アイアンマン2』、『マイティ・ソー』、『キャプテン・アメリカ: ザ・ファースト・アベンジャー』、『アベンジャーズ』を製作する長期契約をカリフォルニア州マンハッタンビーチのローリー・スタジオズと交わした。また、2008年の『インクレディブル・ハルク』でハルクの声を担当したルー・フェリグノの再登板も決まった。
2009年2月、サミュエル・L・ジャクソンが『アベンジャーズ』を含む複数の映画にニック・フューリー役で出演する契約をマーベルと交わしたことが報じられた。3月、エミリー・ブラントに代わってスカーレット・ヨハンソンが『アイアンマン2』に出演し、『アベンジャーズ』の契約も交わしたことが報じられた。また後日、マーベルは『アベンジャーズ』の公開日を予定していた2011年7月から1年後の2012年5月4日に確定したと発表した。6月、マーベルの社長のケヴィン・フィージはソー役のクリス・ヘムズワースとロキ役のトム・ヒドルストンの『アベンジャーズ』出演を認めた。
2010年8月、ケヴィン・フィージは、より多くのキャラクターが『アベンジャーズ』に登場し、ハルクが重要となると述べた。9月、エドワード・ノートンはハルク役で『アベンジャーズ』に出演する意思があると述べた。翌月、製作総指揮のジョン・ファヴローが「最新のハイテク技術を駆使したヒーローであるアイアンマンに深くかかわり過ぎてしまい、魔法や神話など超自然的な側面を持つマイティ・ソーが登場する『アベンジャーズ』にかかわることは困難」と話し、監督を兼任しないことが明らかとなった。
2010年1月、ケヴィン・フィージはハイテク・サイエンス・フィクションである『アイアンマン』と『アベンジャーズ』にファンタジーの『マイティ・ソー』を融合させるのは難しいのではないかと尋ねられ、「ノー」と応えている。3月、ザック・ペンがスクリプトの第一草稿を終え、マーベルの編集長のジョー・ケサダとコミックの『アベンジャーズ』のライターであるブライアン・マイケル・ベンディスがコピーを得たと報じられた。また同月、クリス・エヴァンスがキャプテン・アメリカ役で『アベンジャーズ』にも出演することが決まった。2010年4月1日、エイプリル・フールではあるが、ジョス・ウェドンが『アベンジャーズ』の監督の有力候補となっていると報じられた。その後日、『バラエティ』誌は、ウェドンが監督し、ペンの脚本の手直しするための交渉が完了間近であると報じた。
プリプロダクション[]
2010年のコミコン・インターナショナルでのジョス・ウェドン監督。
2010年のウィザード・ワールド大会で『アベンジャーズ』の作者のスタン・リーとマーベル・スタジオズCEOのアヴィ・アラドは、ジョス・ウェドンの関与を認めた。アラドは「私の個人的な見解では、ジョスは素晴らしい仕事をするだろう」とこの決定を賞賛した。
2010年6月、ジェレミー・レナーにホークアイを演じさせるために最終交渉中であると報じられた。
2010年7月、『HitFix』は本作でブルース・バナーを演じるのはエドワード・ノートンではなく、新たなキャストになると報じた。後日ケヴィン・フィージが語ったところによると、ノートンの降板は金銭的な問題ではないとのことで、他のキャストと協調性や創造力を発揮できる新たな俳優を探すという。ノートンのエージェントのブライアン・ソードストームはフィージの声明を「故意に紛らわしい」とし、「ネガティヴな光で我々のクライアントを塗る不適当な試み」と述べた。
ジョス・ウェドンは2010年のコミコン・インターナショナルで『アベンジャーズ』の監督に就任したことを表明し、アウトラインを執筆していると発言した。ウェドンはさらにジェレミー・レナーがホークアイ役に決まったことを認めた。また大会中、マーク・ラファロがブルース・バナーを演じることが報じられた。大会のマーベル・スタジオズのパネルではクラーク・グレッグがS.H.I.E.L.D.エージェントのフィル・コールソン役で再出演することが判明した。
2010年8月、パラマウントとマーベルが翌年2月撮影開始を計画し、3Dで撮られることが報じられた。
2010年10月、マーベルはニューヨークベスページのグラマン・スタジオ及びブルックリンシュタイナー・スタジオで撮影するだろうと報じられた。セットの建設は11月開始が予定され、グラマン・スタジオの社長のパルヴィズ・ファラーザドは製作で何カ月の施設使用が予想されると述べた。さらに同月、ウォルト・ディズニー・カンパニーは『アイアンマン3』と『アベンジャーズ』の世界配給権をパラマウント映画から1億1500万ドルで買い取った。
2010年12月、ニューメキシコ州知事のビル・リチャードソンとマーベルの社長は、主要撮影は2011年4月から9月までにアルバカーキで行われる予定であると表明した。他にニューヨークやミシガン州で一部が撮影される予定である。
2011年1月、以前の報道に反してドン・チードルは『アベンジャーズ』に出演しないことが本人のインタビューで判明した。
2011年2月、マーベルはサミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーのサイドキックとなるS.H.I.E.L.D.の重要人物役のスクリーンテストを行い始めたと説明した。4日後、コビー・スマルダーズがその役での契約を終えたと報じられた<。
2011年3月、ステラン・スカルスガルドが『マイティ・ソー』と同じくセルヴィグ役で出演することが判明した。またオハイオ州知事のジョン・ケーシックは、クリーブランドで『アベンジャーズ』が撮影されると発表した。。
撮影[]
主要撮影は、2011年4月25日にニューメキシコ州アルバカーキで開始された。
マーケティング[]
2010年のコミコン・インターナショナルでキャスト紹介の後にサミュエル・L・ジャクソンのナレーションによるティーザー予告が上映された。
参考文献[]
外部リンク[]
- テンプレート:Official(英語)
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